第13回「グリム童話賞」決定しました(1/20)

昨年4月より募集をおこないました「第13回 グリム童話賞」(テーマは「橋」)について、慎重かつ厳正な審査を行った結果、下記の通り入賞作品並びに入賞者が決定しました。

【一般の部】
大 賞 
 該当作品なし
優秀賞 
 「クマがつくった橋」 天見 純二(神奈川県)
 「赤い塗りばしと折り鶴」 紫藤 幹子(石川県)
佳 作 
 「キツネのかけた小さな橋」 つかはら みさ(埼玉県)
 「ゆうたの大冒険」 佐竹 真保(神奈川県)
 「銀河橋」 秋山 洋子(岩手県)

【中学生以下の部】
大 賞 
 「帽子」 田村 真璃子(フィリピン)
奨励賞 
 「パパの橋」 岡田 知里(岐阜県)
 「虹の橋」 岩元 小柚貴(栃木県)
 「バルグ アンド ダルグ」 咲 七波(神奈川県)
 「光りかがやく橋の口笛」 湯沢 澪央(東京都)

入賞者の皆さまには、1月18日付で、贈呈式のご案内をお送りしました。
作品応募時に結果通知を希望された方へは、本日発送予定です。
選考委員から特別な評のない場合には、個人への作品の講評はいたしません。

作品集の販売・購入についてはこちらでご確認ください。

関連リンク:グリム童話賞 締め切りました

[選考委員選評](要約、抜粋しています)
「橋」というテーマだけに、人と人の架け橋、この世とあの世のつなぐ橋、別世界への橋、そして橋を建設するという方向性の作品が多くみられた。
橋があって、それを渡ると会いたい人や天国へいってしまった人に出会えるという筋立てだけでは、頭ひとつぬきんでることは難しかった。
その意味で、大賞として推せる作品がみつからず、優秀賞2作は、それぞれ異なる橋の扱い方をした作品のなかから、表現の美しさや、文章力で読ませるところに高得点がつけられたものといってよいだろう。

中学生以下の部門は、応募作品が少なかったわりには、なかなか力のある中学生の作品が多くあり、例年になく選考委員からは好評であった。
物語を創作するということはどういうことなのか、若い世代の人たちにアドバイスするとしたら、面白いストーリーを考え出そうとするまえに、そのテーマのなかに潜んでいるいろいろな可能性をよく考えてみることからはじめてほしい。
筋立て、設定のアイデアも大事だが、「心」がこもっていなくては、せっかくのストーリーも読む人の心に届かない。
では「心」とはなにかというと、あなた自身の等身大の「心」のことで、背伸びせず、自分のあるがままの心に問いかけていく姿勢を大切にしてほしいということなのだ。
どのみち、自分以上のものは生まれてこないもので、自分の心によりそって、丹念に、じっくり考える時間が必要ということだろう。
創作とは、本来、試験とか競争とか、ましては賞をとるためにあるのではなく、自分自身の心をときはなつ自分の空間を創造する喜びからはじまるべきで、これは大人にもよくわかっていないことではないかと思う。

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