第16回「グリム童話賞」決定しました(1/18)

昨年4月より募集を行いました「第16回グリム童話賞」(テーマは「星」)について、慎重かつ厳正な審査を行った結果、下記の通り入賞作品並びに入賞者が決定しました。

【一般の部】
大 賞
「いくすしほ、の夜」 山下 みゆき(大阪府)
優秀賞
「星を見るために」 村上 あつこ(東京都)
「星になったソラちゃん」 田中 信彦(東京都)
佳 作
「星が生まれた日」 藤澤 ナオ(神奈川県)
「星編み天使の木」 イデ クララ(アメリカ)
「お化け星とお化け」 美ら(神奈川県)

【中学生以下の部】
大 賞
「星を育てたおじいさん」 蓬田 萌乃香(栃木県)
奨励賞
「流れ星のなみだ」 佐々木 優子(東京都)
「夜のヒミツ」 阿部 洸(新潟県)
「湖と星の言い伝え」 中島 芽生(栃木県)

入賞者の皆さまには、1月15日付けで、贈呈式のご案内をお送りしました。
作品応募時に結果通知を希望された方へは、本日発送予定です。
選考委員から特別な評のない場合には、個人への作品講評はいたしません。

大賞作品は、2月14日から開催します「第35回企画展」会場にて掲示いたします。
入賞作品を掲載した「作品集」は、電子書籍として販売しています。
発売は2月中旬を予定しています。
作品集の販売・購入についてはこちらでご確認ください。
作品集には、入賞作品10編と、選考委員による総評、各作品への講評も掲載いたします。

【審査員講評】(要約・抜粋しています)
「星」というテーマで募集した今回は、ロマンチックで想像力を刺激する物語が多く寄せられた。
総じての印象は、夜空の星からの連想で、悲しい別れとか、死者への想いとか、わたしたちに共通するイメージがまず先行している作品が多かった。その中、構成や設定が巧みな作品に、審査員の関心が集中した。
おなじ方向性でも、どれだけ心や魂をこめられるか、とってつけたような創作ではない心情が感じられる作品群が最終選考に残ってきたように思われる。
大賞、優秀賞の三作は、どれも各審査員が認める出来栄えであって、僅差であるが、山下みゆき氏の語り口と情感の表現が他をしのいでいるとの評価で大賞に選ばれたものである。

中学生以下については、大賞以下の4作品に共通して言えるのは物語に「心」があるということではないだろうか。
創作をはじめるまえに、ストーリーが浮かんだらすぐに書き出さず、「心」の中でその物語をころがして「いったいどうしてこんな話がうかんだのかな」など、静かに考えてみるといい。
応募されたみなさんは、お話づくりをとおして、自分の気持ちをみつめる機会があったと思う。生活文ではなくて、おはなしの世界で自分の思いを解き放つことも大事な経験であるし、素敵なことだ。
一つの作品を書き上げた瞬間、みなさんはもう、形には見えないがキラリと光る星のひとつを手に入れたのではないだろうか。

中学生以下の部、大賞受賞の蓬田さん、奨励賞受賞の中島さんは、下野市立古山小学校に通われています。
地元小学生の「ダブル受賞」となり、下野新聞さんでもご紹介いただきました。
「グリム童話賞に古山小5年生が『ダブル受賞』」(1月20日付 下野新聞)

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